ジツ科学株式会社

光学設計技術

● 直線の方程式による近軸計算

近軸計算シート・公式イメージ
 「今どき近軸計算か」と思われるかもしれませんが、独自に開発したこの方法はこれまでの近軸計算とは全く異なります。ニュートンのレンズの式を0次近似だとすると、レンズ厚さ(界面間距離)を考慮した1次近似といえるもので、幾何学ではなく代数学に基づいています。焦点距離や、主点および像の位置、倍率が正確に求まります。4界面までの計算式を求めてあるので、像の位置や倍率などからレンズの曲率半径を逆算することも容易です。また、公式を用いて顕微鏡などの色収差補正の条件も計算できます。
 近軸計算シートや解説資料が、技術資料のページからダウンロードできます。

● SACCレンズ (特許技術)

SACCレンズ光線追跡図
 SACCレンズとは、上記の近軸計算方法を用いて独自に開発した、対称色消し集束円錐曲面(Symmetrical Achromatic Convergable Conicoids)レンズを表します。単純化していえば、出射面が双曲面になった色消し集光レンズ2個を対称に配置したものです。これまで困難とされてきたプラスチックの色消しレンズが可能で、しかも像面湾曲が補正でき、設計も容易です。特に近軸に近い領域では、ほぼ理想的な集束特性が得られます。
 技術資料のページから集束円錐曲面の解説資料がダウンロードでき、近軸計算シートにも例があります。